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【読むポッドキャスト】018.日系の会社と英系の会社との違い②

こんにちは。イギリス在住会議通訳者の平松里英(rielondon)です。

「日本人の英語を変える!ポッドキャスト」

018.日系の会社と英系の会社との違い②

音源はこちらから無料で聴けます。

先週に引き続き、夫のリチャードと息子のアーロンとお届けします。

テーマも先週に引き続き「日本とヨーロッパやイギリスのEメールカルチャー」についてです。

 

息子によると、前回お話しした通りメールのやり取りに対して日本の会社の場合は背景や内容などを詳細に説明しなければいけない。

対してヨーロッパの会社はスピードを重視している。もし背景が必要であれば時間をできるだけ削減するために「オプションAは〜、オプションBは〜」と説明して、相手が考えてくれる。

彼が印象的に思ったのは、日系の企業とやり取りするときは背景を説明してからじゃないと答えてくれないことに気づいた、ということ。

 

私はたまにQuoraという質問箱のようなプラットフォームで質問に答えることがあるのですが、質問がランダムで、質問者があんまり考えずに適当にふってきたような質問もあり、そういうのはあんまり答えないようにしています。

それでも指名をもらったりとかもあるので答える時にできるだけ端的に、結論から答えるようにしていて、結論の後に説明をつけるのですが、その時に明らかになっていないところがあるので「そこがAだった場合は〜、Bだった場合は〜、Cだった場合は〜」みたいな感じに答えることが多いですね。

 

要は「なんでこの人はこんな質問をしてきたのかな?」と相手がもうちょっと想像してくれるってことね。

 

内容や事柄にもよるが、大体で説明するとそういうtendencyがあるのではないかと自分で経験しました、とアーロン。

 

ではどうやったらメールのやり取りの効率を上げることができるか?

 

まず「どういう人に連絡しているのか」ということを把握するのが大切。

日本の人とであれば、詳細を全部メール本文に入れて最後に「〜に対して回答してください」ということを説明するのが大切。

イギリスやヨーロッパの人などは、どういう市場で働いているかも関係あるが、大体だと「どれだけこれを早くできるか」や「これは聞くべき質問なのか」などを判断する。彼らはメールのやり取りをするのが好きではないので、それを自分で把握し、どれだけ短く、conciseに、ピンポイントに質問できるかというのが一番大切なのではと思うそうです。

 

私がヨーロッパで仕事をして思うのは「メールが長かったら返事が来ない」。

 

日本人はメールが長くないと無視する、自分が考えることが多くなると「これは後で考える」ということになってしまう。対してイギリス人は自分で考えることはできて、メールが長いと後回しになる、とアーロン。

背景など説明しすぎると面倒くさくなってメールが後回しになるということがよくあるのだそうです。

 

そういう場合はどれだけ短く、どれだけピンポイントで、質問するなら大切なところだけを訊く。1つのメールにいくつも質問があってはよくない。

そういうことを考えるのが大切なのだそうです。

 

色々なことを色々な風に説明するよりも早く決断することがヨーロッパでは大切。

 

リチャードの仕事場である軍隊では、メールに日付を入れることが必須なのだそう。

表題に「年_月_日」のように書きます。日本では定番の書き方ですがイギリスでは普段「日_月_年」で書くので逆様に書く、という風に表現されます。

 

万が一何かがあった時に証拠になるため書かなければいけないらしく、タイトルは変えてはいけないとのこと。

同じ件名でのやり取りが長くなってしまったとき新しいスレッドを開いてもいいが、ルールは同じで、形式としては同じで表題に日付を書かなければいけないそうです。

 

軍隊ではそうですが、息子の職場ではそういうことはなく、表題変えてもよいそうです。

市場によるが、スピード重視なのでみんなメールを消していくとのこと。

受信箱が0になっているのが大事で、全部消していくのが大切。

メールは答えたら消してしまうのだそうです。

 

リチャードの職場のような件もあるので一概には言えないが、どれだけ早く終わらせてどれだけ消していけるかというのが大切なのだそう。

 

バックアップは取っているのでどうしても必要な時には戻すことができるが、自分のメールリストにはない状態にするのだそうです。

 

ヨーロッパの人とメールするとき、答えてほしかったら短く!

できるだけ短く、できるだけピンポイントに!

 

何がほしいのか、何でメールしているのかを説明し、アクションポイントを入れて終わり。

 

電話でチェックしたらパパッと見れるようなメールではないと後回しにされてしまうそうです。

 

アメリカの人とやり取りをしてると、最初に Dear ~, Hi ~, I hope this finds you wellなど書きますが、次のやりとりからそういう文を書かずに文が始まったりしますが、イギリスはそういうのが嫌い。

 

イギリスはpolitenessにプライドみたいなものがあって、毎回 Hi~ と書きます。関係性によって Dear ~ であったり。Kind regards で閉じたり。

アメリカだったら Thanks で終わったりします。

 

イギリスの場合は Regards で終わったら「私腹立ってる」「お前くどい」という意味があるらしいです。

また、Regards を入れていないときは「早く終わらせてほしい」というニュアンスがあるようです。

 

Eメールでのやり取りは顔が見えないだけに、国によっても少しずつ違うんですね。

 

 

次のエピソードは土曜日に配信されます。

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