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052.ボランティアのお話②

イギリス在住通訳者の平松里英(rielondon)です。

今回も先週に引き続き、、ボランティアについてのお話です。
りえさんが、ロンドンオリンピック・パラリンピックの市民ボランティアをされた時のお話です。
ボランティアで実際にどのような経験をされたのか、ボランティアをする意義についてなど、とても興味深いお話をぜひお聴きください!

この番組ではイギリスやアメリカの英語表現や現地での様子についてご紹介いたします。
また、英語の勉強に関するご質問やご相談を受け付けています。 Webサイトのお問い合わせページhttps://www.rie.london/contact)からどうぞ!

里英
こんにちは。会議通訳者の平松里英です。
はな
こんにちは。翻訳者のランサムはなです。
里英
先週に引き続き「ボランティア」のお話しということで。
はな
はい。
里英
はなさんからこの話を。
はな
ボランティアっていうとね、すごく色んなボランティアってあると思うけど。最近割とタイムリーっていうか日本で聞くのは、東京オリンピックが近いからね、それに備えて通訳ボランティアの話をよく聞くんですけれども。聞いてる範囲ではね、英語を話したい人が経験を積ませてもらういい機会っていうのである反面、報酬みたいなところで問題が。問題っていうか、随分お金が低いみたいな話もどこかで聞いていて。通訳のような高度技術をそういう風に低い賃金で使うっていうのはいかがなものかなと私は思っていて。
里英
なるほどね。この話はとっても大きな話になるので、ちょっと小さく区切って話ししていきたいなと思うんですけども。私実はロンドンオリンピック・パラリンピックの時にボランティアやってるんですよ。
はな
お〜!はいはい。
里英
ロンドンアンバサダーっていう呼び方で、ロンドン市が集めたんですね。市民から。募集人員が2万人のところを大幅にオーバーして応募があったのかな。
その中から2万人か。正確な数字は2万5千人なのか細かく知りませんけれども。リクルートして、その人たちがトレーニングを3回受けるんですよ。
はな
うん。
里英
やはり何万人ですから、みんなスケジュールが合わないんですね。私なんかもこういう稼業なので、2回目3回目のスケジュールがなかなか合わなかったりとかしたんだけど、まあ根気よく来るんですよ、リマインダーが。「2回目と3回目のトレーニングがまだですから」っていって。特別にそういう日を設けてくれて、私が行ったら5人ぐらいしかいなかったとかいうときも含めて。第1次のトレーニングの時とかは、結構みんながまだ。受けなきゃいけない人たちがたくさんの時だったので。2回目だか3回目だかの時はほとんど人がいなくて、それでも受けなきゃいけないので行きましたけど。
これは語学ボランティアって形じゃないんですよ。市民ボランティア。その中で他の言語が話せる人。その時ブレグジットのことなんて誰も知らない、っていうか思ってもいませんから。欧州とか色んなところから人が来てますね。そういう人たちがボランティアになってるので。私も含めて。自分はどの言語を使えるかって申告するんですね。そうするとバッジがもらえるんですよ。私だと「私は日本語が話せます」とかって。これは字がすごく小さくて、2cmぐらいのバッジなので。すごく近くに寄らないと絶対わからないよね、とか思ったんだけど。そういうバッジが貰えるんですよ。それをつけてました。フランス語とかオランダ語とかっていう人は、オランダ語ならオランダ語で、「私はオランダ語が話せます」とか書いてあるバッジを貰うので。っていう風になってたんですね。あとは制服がみんな貰えて。ピンクと紫のカラースキームだったかな。
カバンとかみんなそういうのつけてたら、腕章つけてるのと一緒ですよね。あの人オリンピックのボランティアの人だ!ってなるので、大体道を訊かれるかトイレを訊かれるか。共通のことを訊かれるとか。あとは、こことここは歩いて行ける距離だとか。そういうのもそれ用の地図とか貰えるんですよ。
結局世界中からみなさんいらして、その図を見て、バスとかも。このストップがどうとか、この駅がどうとか次のとこまで行くのも必ず地下鉄で行くように思うけれども、「実はここは歩くと10分なんですよ」とかいうのがあると「じゃあ歩こうか」ってなるじゃないですか。そういうことも全部考えてあるんですよね。
で、できるだけみんな地元とか自分家から比較的近いところに2週間行くっていう話で。
はな
2週間。
里英
2週間とにかく供出してくださいね、みたいなことにはなるんですよ。
だからその語学ボランティアの話がなぜ日本でそんな風になってしまったのかっていうのがちょっと私も不本意っていうかね。実を言うと東京のオリンピック・パラリンピックがロンドンでこういうボランティアとか大きな会場も2週間のためにね、造って終わりだとそのあと大変なことになるじゃないですか。もったいないですよね。で、それを再利用とか再活用とか、元々はその目的で作られていないところをその大会のため、期間中だけ造り替えるとかって言う視点から見ると、ロンドンはすごく成功したんですね。なので派手に色々とオリンピックパークとか造っても、そのあと誰も行かないとかいう計画になってしまうとそれは問題だって。そういうことを含めてすごく成功した大会だったので、日本からもいろんな関係団体とかね、そういうところに私も結構お仕事いただいて行ったんですけど、そういうボランティアの話とかにも入らせていただいたんですよ。ロンドン市としてはどういうコンセプトで、どういうストーリーを持って展開をしたとかっていう話に入って、っていうか通訳させてもらっているんで。これで東京オリンピックとかね、パラリンピックはそのようになるのかな?なんて思ってたら、新聞とかですごく話題になってましたよね。
はな
なってますよね。イギリスでは里英さんは元々プロの通訳なわけですけれども、ボランティアとして働くっていうのはボランティアではない通訳の人と比べると仕事の内容はやはり全然違うわけなんですか?
里英
私ね、そういう入り方をしたので市民ボランティアで、かつ他の言語も話せますよっていう人員で入ってるので、通訳として入ったんじゃないんですよ。そもそもが。なのでその辺の仕切り方が違うなっていうのが一つ。
はな
なるほど。
里英
他の人もいました。だから通訳をやっている人もいたかもしれないけれど、ベルギーの人って結構フランス語も英語もね、堪能だったりとかするから、そういうバッジをつけながらだけど、そもそもは通訳とか翻訳の仕事をやっているんじゃないんですよね。その人とかも。他の仕事をやってるか学生かって感じだと思います。私が一緒のグループになった人は。やっぱりオリンピックていう体験を、その一端を担うっていうか、自分もその中に入って一緒にお祭りをするっていうね。そういうつもりでやったので。かつそういうストーリーでしたよ。narrativeが。だからオリンピックの開会式の時も「ロンドンだけで起きているんじゃないこれは。イギリス全体だ」って言って。テレビとかが一緒になって、朝の8時だかなんかに、私その時実は日本にいたんで。その時間が定かじゃないんですけど。多分朝の8時とかに目覚ましをかけて「明日の朝は起きようね!」みたいな。Wake Up The Nationっていう感じで、歌のタイトルですけど、歌で一緒に起きて「さあ!ロンドンオリンピックが始まるぞ!」みたいな感じで盛り上げていったんですよ。
だからそういう流れがあるので、私もそういうオリンピック・パラリンピックっていうお祭りの中のオーガナイザーの一員としてやってる。そこに報酬っていうのは入ってこないけれども、それってすごく2次的な要素?
その時しかないわけですよね。その2週間しかないわけですから。その中に一員として加われるっていうのは特別な。要はお金じゃない体験だから、ってみんなが思った。全然知り合いでもないような人たち。何を普段はやってるかわからないような人たちが、その間だけはボランティアっていうことで、チームとかで一緒になるんですね。
で、同じ活動をするから、バラバラじゃないんですよ。「じゃあここの何人は今日はここへ行ってください」っていう指示もなかったり、あとはヒースローとかガトウィックとかそうですけど、そういうところに出入りする場合は、ちょっと特別に手続きが必要になるですね。そういうのが空港なんであったりとか。ちょっと特別なトレーニングがあったりとかしながら、そこで一緒になる人たちって「同じ釜の飯」っていう感じ?
で、そこからいろんな関係が生まれたりとかして。あれがね、レガシーの1つなんですよ。
レガシー、レガシーって今言われると思うんだけど、建物もレガシーだけど人材っていうのもレガシーで。あれを例えばロンドンオリンピックの時にまた使うんですよ、あの人たちは。私もお呼びがかかるんだけど、行ってないけど。それだけみんな、勝手知ったる。トレーニングを受けてわかっているので、そういう人たちをパッと、あるときに声をかけたり。そういうわけでパラリンピックの時に、パラリンピック仕様の施設を造った、っていうか仕様にしていったんですね。新規に造っていたものもオリンピックの前からパラリンピックでそのまま移行できるような造りにしていったし。オリンピックとパラリンピックを分けるんじゃなくて、造っていったし。
で、既存であったものは、パラリンピック仕様というと幅とか色々あるんで、スロープとか。そういうのも、もっとパラリンピックに切り替わる前からこういうことやってて、それが残ってるんで、今。だってその仕様で造ってたら、老若男女に対して優しい機能になってるわけですよね。だからそのまま誰にでも使えるので。で、自転車競技とか、色々そういうところがそのまま使えるから、それがまた理由になって、スポーツイベントを召致できる。結構、オリンピックの2012年が終わってからもロンドンってイベントを召致していると思いますよ。
答え長くなっちゃったんですけど、そういう感じ。
はな
結局里英さんは通訳としての仕事はしなかった?
里英
うん、しなかった。そういう意味では。
はな
なるほどなるほど。それならね。
里英
通訳ボランティアっていなかったと思います。市民ボランティアの中で。
はな
いないんですね。
里英
そういうこともできるよ、っていう人は私とかいましたし。職業にも書いてますけど。いわゆる日本の問題になっているのって、そういう感じじゃないですよね?分けちゃってますよね?
はな
うんうん…でもそれは、欧州の人たちって何ヶ国語も話せる人いっぱいいるじゃないですか。
里英
いますいます。
はな
そういう条件もあるのかなと思いますけどね。「ある程度お手伝いできますよ」みたいな。フランス語もドイツ語も英語もできるから、ちょっとお手伝いするぐらいなら誰でもできるみたいな土壌が揃ってたのかもしれないですね。
里英
持ってき方ですよね。だから着眼点が違う気がする。
要は体験。「オリンピックっていうお祭りをみんなでやりましょうね、盛り上げて行きましょうね、ちなみにあなたは英語ができる」とかいう感じじゃなくて。「日本語ができる」とかいう。そっちの順番なんだけど。どうなんですかね?日本の問題になったやつっていうのは「英語できる人〜?」みたいなのがもうおかんむりにあって。で「英語ボランティア募集してます」みたいな持って行き方をしたんじゃないですか?
はな
どうなんでしょうかね?その辺はちょっと詳しく調べてみないとわかんないと思うんですけど。
里英
そうですよね。新聞ですごく問題になってて、結構記事書かれてるのはちらっと見たんですけど。
はな
そうなんですよ。ちょっとそれが気になってね。
里英
なりますね。
はな
どういうあれなのかな、と思いますけど。
里英
そこでやっぱり通訳って言ってしまうと、かつそういう外国語を教える系の大学とか専門学校とか、そういうところに声をかけて、そこから採用してくるけど報酬はないよ、みたいな感じだと、本末転倒っていうのかな?そもそもそこじゃないでしょう、っていう。
はな
なるほどね。そもそもそこじゃないでしょう。
里英
う〜ん、気がしますよね。だって言葉が話せてもそうじゃなくても、要はそこに対して盛り上げて行きたい、何か1つ自分が役に立ちたい、っていうところからだと思うから。
それっていうのは、得るものっていうのはお金という形だったり、物という形だったり、目には見えない体験という形だったりするわけじゃないですか。出会いだったり。それはみんな得る物なわけですよね?だからお金という形じゃないけど、お金だったら絶対に買えないコレが手に入る、みたいなのが見えれば、そことそこがマッチすれば、全然文句ないと思うんですね。
はな
う〜ん。うんうん…
里英
だから私の場合だったら2012年のオリンピック・パラリンピックでも、泣いても笑ってもその2週間しかないわけですよ。そこに関わるっていう。そうじゃなかったら、競技のチケット持ってないし、全然オリンピックの会場とか行けないわけですよね。関係者じゃないから。でもそういうのに関わったことによって、私の場合はパラリンピックのマラソンのお手伝いをしたんですけど、そうすると選手のすぐ隣とか行ってね、準備している様子とか見えるの。パラリンピックってすごくて、みんな身体障害とかってすごい違うじゃないですか。腕がない人脚がない人。条件をどうやって揃えてるっていうか、どういう風にしているんだろうなと思うんだけど。義足でやっている人もいれば、本当に十人十色なんですよね、あれって。ああいうのをやっぱりオーガナイズしていくことってすごいなって。ああいう風に入ってなかったら、私絶対わかんなかったと思う。それはかけがえない報酬なんですよ。お金という形じゃない。
はな
体験がね。
里英
うん。体験が。
はな
体験。
里英
そう、そういうところだと思う。だけどその中に、「だけど実はお金払いたくないんだよね」っていうのが透けて見えると、もうそれは嘘になっちゃうから。
はな
うん。そうだそうだ。
里英
そうじゃないですか。そこって。
でもよくチャリティとかやる人で、自分が運動して資金を集めてる人とかって実はもらったのは自分だとかってよく言いません?
チャリティで資金を集めたけど、結局実は本当に障害がある人だったり、そうじゃなければ災害にあった人たちの話を聞いたりしているうちに、自分が勇気を与えたり励ますつもりだったのが、反対だったとか。よく話聞きません?
はな
そういう話は聞きますね。
里英
聞きますよね?ああいうことって本当だと思うんですね。全然自分がもらうことの方が多い。そこに全然エンゲージできない人。そこに想像力とか、経験もしたことがないのかもしれないんだけど全然そこはパッとしない人とか、オーガナイザーがやると、心に響くメッセージは出せないんですよね。響かないもんね、みんなね。
って、長くなっちゃいましたけど。この話し始めるとね、結構熱くなっちゃうんですよ。
今週はお時間きましたので、また来週。どうもありがとうございました。Bye!
はな
Bye!

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