こんにちは。イギリス在住会議通訳者の平松里英(rielondon)です。
052.ボランティアのお話②
今回も先週に引き続き、、ボランティアについてのお話です。
りえさんが、ロンドンオリンピック・パラリンピックの市民ボランティアをされた時のお話です。
ボランティアで実際にどのような経験をされたのか、ボランティアをする意義についてなど、とても興味深いお話をぜひお聴きください!
この番組ではイギリスやアメリカの英語表現や現地での様子についてご紹介いたします。
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その中から2万人か。正確な数字は2万5千人なのか細かく知りませんけれども。リクルートして、その人たちがトレーニングを3回受けるんですよ。
これは語学ボランティアって形じゃないんですよ。市民ボランティア。その中で他の言語が話せる人。その時ブレグジットのことなんて誰も知らない、っていうか思ってもいませんから。欧州とか色んなところから人が来てますね。そういう人たちがボランティアになってるので。私も含めて。自分はどの言語を使えるかって申告するんですね。そうするとバッジがもらえるんですよ。私だと「私は日本語が話せます」とかって。これは字がすごく小さくて、2cmぐらいのバッジなので。すごく近くに寄らないと絶対わからないよね、とか思ったんだけど。そういうバッジが貰えるんですよ。それをつけてました。フランス語とかオランダ語とかっていう人は、オランダ語ならオランダ語で、「私はオランダ語が話せます」とか書いてあるバッジを貰うので。っていう風になってたんですね。あとは制服がみんな貰えて。ピンクと紫のカラースキームだったかな。
カバンとかみんなそういうのつけてたら、腕章つけてるのと一緒ですよね。あの人オリンピックのボランティアの人だ!ってなるので、大体道を訊かれるかトイレを訊かれるか。共通のことを訊かれるとか。あとは、こことここは歩いて行ける距離だとか。そういうのもそれ用の地図とか貰えるんですよ。
結局世界中からみなさんいらして、その図を見て、バスとかも。このストップがどうとか、この駅がどうとか次のとこまで行くのも必ず地下鉄で行くように思うけれども、「実はここは歩くと10分なんですよ」とかいうのがあると「じゃあ歩こうか」ってなるじゃないですか。そういうことも全部考えてあるんですよね。
で、できるだけみんな地元とか自分家から比較的近いところに2週間行くっていう話で。
だからその語学ボランティアの話がなぜ日本でそんな風になってしまったのかっていうのがちょっと私も不本意っていうかね。実を言うと東京のオリンピック・パラリンピックがロンドンでこういうボランティアとか大きな会場も2週間のためにね、造って終わりだとそのあと大変なことになるじゃないですか。もったいないですよね。で、それを再利用とか再活用とか、元々はその目的で作られていないところをその大会のため、期間中だけ造り替えるとかって言う視点から見ると、ロンドンはすごく成功したんですね。なので派手に色々とオリンピックパークとか造っても、そのあと誰も行かないとかいう計画になってしまうとそれは問題だって。そういうことを含めてすごく成功した大会だったので、日本からもいろんな関係団体とかね、そういうところに私も結構お仕事いただいて行ったんですけど、そういうボランティアの話とかにも入らせていただいたんですよ。ロンドン市としてはどういうコンセプトで、どういうストーリーを持って展開をしたとかっていう話に入って、っていうか通訳させてもらっているんで。これで東京オリンピックとかね、パラリンピックはそのようになるのかな?なんて思ってたら、新聞とかですごく話題になってましたよね。
だからそういう流れがあるので、私もそういうオリンピック・パラリンピックっていうお祭りの中のオーガナイザーの一員としてやってる。そこに報酬っていうのは入ってこないけれども、それってすごく2次的な要素?
その時しかないわけですよね。その2週間しかないわけですから。その中に一員として加われるっていうのは特別な。要はお金じゃない体験だから、ってみんなが思った。全然知り合いでもないような人たち。何を普段はやってるかわからないような人たちが、その間だけはボランティアっていうことで、チームとかで一緒になるんですね。
で、同じ活動をするから、バラバラじゃないんですよ。「じゃあここの何人は今日はここへ行ってください」っていう指示もなかったり、あとはヒースローとかガトウィックとかそうですけど、そういうところに出入りする場合は、ちょっと特別に手続きが必要になるですね。そういうのが空港なんであったりとか。ちょっと特別なトレーニングがあったりとかしながら、そこで一緒になる人たちって「同じ釜の飯」っていう感じ?
で、そこからいろんな関係が生まれたりとかして。あれがね、レガシーの1つなんですよ。
レガシー、レガシーって今言われると思うんだけど、建物もレガシーだけど人材っていうのもレガシーで。あれを例えばロンドンオリンピックの時にまた使うんですよ、あの人たちは。私もお呼びがかかるんだけど、行ってないけど。それだけみんな、勝手知ったる。トレーニングを受けてわかっているので、そういう人たちをパッと、あるときに声をかけたり。そういうわけでパラリンピックの時に、パラリンピック仕様の施設を造った、っていうか仕様にしていったんですね。新規に造っていたものもオリンピックの前からパラリンピックでそのまま移行できるような造りにしていったし。オリンピックとパラリンピックを分けるんじゃなくて、造っていったし。
で、既存であったものは、パラリンピック仕様というと幅とか色々あるんで、スロープとか。そういうのも、もっとパラリンピックに切り替わる前からこういうことやってて、それが残ってるんで、今。だってその仕様で造ってたら、老若男女に対して優しい機能になってるわけですよね。だからそのまま誰にでも使えるので。で、自転車競技とか、色々そういうところがそのまま使えるから、それがまた理由になって、スポーツイベントを召致できる。結構、オリンピックの2012年が終わってからもロンドンってイベントを召致していると思いますよ。
答え長くなっちゃったんですけど、そういう感じ。
要は体験。「オリンピックっていうお祭りをみんなでやりましょうね、盛り上げて行きましょうね、ちなみにあなたは英語ができる」とかいう感じじゃなくて。「日本語ができる」とかいう。そっちの順番なんだけど。どうなんですかね?日本の問題になったやつっていうのは「英語できる人〜?」みたいなのがもうおかんむりにあって。で「英語ボランティア募集してます」みたいな持って行き方をしたんじゃないですか?
それっていうのは、得るものっていうのはお金という形だったり、物という形だったり、目には見えない体験という形だったりするわけじゃないですか。出会いだったり。それはみんな得る物なわけですよね?だからお金という形じゃないけど、お金だったら絶対に買えないコレが手に入る、みたいなのが見えれば、そことそこがマッチすれば、全然文句ないと思うんですね。
でもよくチャリティとかやる人で、自分が運動して資金を集めてる人とかって実はもらったのは自分だとかってよく言いません?
チャリティで資金を集めたけど、結局実は本当に障害がある人だったり、そうじゃなければ災害にあった人たちの話を聞いたりしているうちに、自分が勇気を与えたり励ますつもりだったのが、反対だったとか。よく話聞きません?
って、長くなっちゃいましたけど。この話し始めるとね、結構熱くなっちゃうんですよ。
今週はお時間きましたので、また来週。どうもありがとうございました。Bye!
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