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通訳という不思議な職業…?上級編

こんにちは。イギリス在住会議通訳者の平松里英(rielondon)です。

Trans vs Interp
いつも楽しく読ませていただいている『日本とアメリカで働く翻訳者のブログ』。

そのなかの「謎の職業?翻訳者」と「翻訳者と通訳者の大きな違い」という2つの最近の記事を受けて、通訳の視点から書いてみました。(はなさんからは了承をいただいています)。

「通訳という不思議な職業?上級編」ということで「入門編」の続きです。

「翻訳者さん?じゃあ、アメリカに行ったときに通訳して!」と言われるという話ですが、通訳者がその逆(「〇〇に行ったときについでに翻訳して!」)と言われることはさすがにないですが、それでも「ついでに翻訳してもらえます?」と訊かれることは、結構あります。

これ、困るんですよね。例えば、以前、法律事務所で刑事裁判の抗告の案件でバリスタ―(barrister = 法廷弁護士)と被告との打ち合わせを通訳したとき「これ翻訳しといてくれる?」とバリスターに言われたことがありました。裁判なので書類をたくさん前にしての打ち合わせです。もちろん「通訳倫理上できません」とお断りしましたが、バリスター当人はキョトンとしていました。

LEP(限定的英語熟達者、この場合日本語話者のユーザー)がバリスターが引用しながら説明する内容についていけるように、通訳者はサイトラという書かれた文章を口頭でアウトプットすることはしますが、書面から書面である翻訳作業はしてはいけないことになっています。

「アナウンサーと作家ほども仕事の内容が違う」というのはほんと、すばらしいアナロジー。私も、この通りだと思いますね。通訳では走りながら考え、考えながら走るけれど、翻訳はそうではない。その分、翻訳という作業は比重の高い表現を練り上げる仕事、という印象があります。

それから「英語を日本語に置き換えるだけ」じゃない話は、もちろん通訳も同じです。

前のブログ(通訳という不思議な職業~入門編)に挙げた「記憶にとどめる」ことが追加負担であることはもちろん、意味を伝えることが、表面的に語を置き換えることよりも大切なのは言うまでもないと思います。映画の英語版と日本語版で「Broccoli」がピーマンになったと紹介されているのと同じように、そうでないとその場で通じませんから。

通訳も翻訳もやるけど得意が分かれるというのは、その通りだと思います。はなさんがおっしゃっている「通訳は大まかに大胆に、翻訳は緻密に細かく」というのもあると思います。

人と接するのが好きな人とあまり好きではない人で「好み」というか、得意不得意が分かれる場合もあれば、短距離ランナー型、一か所集中型で業務が終わったらさっさと家に帰る、あるいは呑みに行く!のようなオンオフが明確にあります。

翻訳は納品してクライアントから終了を言い渡されるまでは、なかなかそうは行きませんよね。その働き方の好みや適性で分かれると言えるかもしれません。

通訳と翻訳の違いで意外なものとしては、職業保険の保険料が違うこと。基本的に家で作業する翻訳者と違い、通訳者はいつも外出します。今日はここ、明日はあそこ、と仕事場所もお客さんもいつも違う。国をまたいで移動することも多いので翻訳者よりも保険料が高い。←私の場合

現在の保険に入るとき、Translatorとして見積もりを出されたので「念のためInterpreterで調べなおして」と言ったところ、保険会社の担当者も「金額が違いました、私もこれまで知りませんでした。」と驚いていました。

たしか、日本では課税方法も違ったと思います。源泉徴収される場合とされない場合がありましたよね。どちらがどちらか忘れましたが…。

Photo: http://www.123rf.com/photo_27157317_translation-and-interpreting-love.html
 

(つづく)

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