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【読むポッドキャスト】016.帰国子女であることを自己防衛のために隠すということ

こんにちは。イギリス在住会議通訳者の平松里英(rielondon)です。

Contents

「日本人の英語を変える!ポッドキャスト」

016.帰国子女であることを自己防衛のために隠すということ

音源はこちらから無料で聴けます。

 

今回のテーマは「帰国子女であることを自己防衛のために隠すということ」についてです。

帰国子女の人は増えているのではないでしょうか?

美紀子さんによると、統計年間3万人日本に帰ってきているそうです。

3万人って、すごく多いですよね。

そのデータが、例えば1人が6ヶ月行って帰ってきて、また行く…のように重複している可能性があるのかというと、確かではないが、あり得るとのこと。

留学ではなく、親帯同の元に帰ってくる子供達のことを指すそうです。

 

うちの子も2〜3年くらい経った時点で1回帰る話があったんですよ。うちの父が容態が悪かったりして。

愛知県だと割と受け入れが整っている私立の学校があるんですが、そこに見学に行ったりしたんですよね。

で、帰ってきたとしてもなんとか受け皿はあるかな、みたいなことで帰ってくるパターンと帰ってこないパターンと両方検証しまして、結果的にはイギリスに残ることにしたんですけど。

もしあのタイミングで帰ってたら4ヶ月後に受験とかだったんですよね。

高校受験なので厳しいな…っていう。

そこの学校だったらストレートで行けていたんですが、もしその学校がなかったとしたら、他の地域だったとしたら受験、という話です。

その学校を見学した時の感じではそのまま入れそうな感じだったんですけど、全国の人たちがその学校のために集中したら…というか、その学校が知られてないんではないでしょうか。

美紀子さんによると、今は東京にもそういうところがあるようですよ。

今東京はすごくて、美紀子さんの中3の娘さん(長女)の学校は都立で帰国子女枠があるそうです。美紀子さんの時代にはなかったので、全然違う、とのこと。

 

この「帰国子女枠」って、私たちの時代にも大学とかある程度あって、結構逆上されてました。

受けた人がすごく恥ずかしそうに言う、ということもありますよね。

 

美紀子さんは8才で帰国されたので、その当時帰国子女枠はなく、その翌年に大学に帰国子女枠ができたそうです。帰ってきて10年以上の人は帰国子女枠では受けられないので、そんなものは目指したことはないけど、あの時16〜17才で受けた人たちが帰国子女枠で受けたことを隠しているらしいのです。東大でも、隠す人がいるそうです。

ある有名な方の奥さんも東大で帰国子女枠で入学したことを隠していて、知る人ぞ知る、といった感じ。現在ロンドン在住のようですよ。

 

日本の大学に多様性を認められていなくてかわいそうだな、と美紀子さん。

帰国子女枠で入ってもそのあとに帰国子女の能力を大学で使える何かがあれば別に隠す必要はないのに、なかったことにされることがそもそも問題なのでは。

 

私の感覚では「帰国子女枠で入ったんだよね?」って言われると仲間内に睨まれるっていう…。

なぜかというと、普通に入る方が厳しいからですよね。

自分は苦労したからズルいな、っていうのがあるんじゃないですか?

帰国子女が海外でどれだけ日本語を頑張って勉強してきたことを知らないから、と美紀子さん。

 

海外に住んでいて、そこで覚えただけで、しかも「帰国子女枠」っていうのがあって入れていいよね、というのと、極端なことを言うと、その間越境してて、その枠を満たすだけの条件分の時期海外にいて、帰ってきたら入り口違って楽でいいよね、ぐらいの勢いだと思います。

 

小学校から海外に行っている子は、小学校の時にダブルで勉強しているかが知られてないっていうのが知られていない。何がいいかではなく、自分のルーツに誇りを持てたらいいですね、と美紀子さん。

本当にそうだと思います。私もこちらに来て結構長くなってきて、そういうポジティブな考え方とかが自分の中でも大半を占めるようになりましたけど、正直日本で仕事をしたりとかして生きてた時って、フォーカスしていたところがネガティブだったりしますよね。

自分の中のバランスが違う。

例えば「でも帰国子女だし」について。私のように外国語を使っている仕事をしている人とかだったらその辺「いいな〜」みたいな。「何百万とか叩いて留学とかしなくても親にくっついて行ってきて、そこで英語勉強できたじゃん」みたいに思っている人がいっぱいいると思う。

実際は「連れて行かれた」のにそういう風に思っていない。

今の私はそういう風に思っていないですが、その心境は賛成はしないけれど理解できる。

「そういう風に思っているんだろうな」とか「そっち方面の考え方だろうな」っていうのはわかります。

そういう人は少なからずいると思います。そうじゃないんだけどね…っていう。

だから帰国子女ってことも隠すし、留学も隠す人も結構いますよね。

中国に留学していた美紀子さんは、全く隠していないそうです。中国語がネイティブになってなくても隠さない、とのことですが、それでいいんですよ。

留学してるとか、洋行帰りって自慢に聞こえるらしいですね。

「海外に行ってきた」とか「海外に住んでて」とか。

オーストラリアではね…アメリカではね…っていうのが全部自慢に聞こえる種類の人っていうのがいるんですよ。

美紀子さんのおっしゃるように、それはソサエティ・いる場所を間違えている、ということなんですよね。

 

解決策は、いる場所を外れること。

 

隠すってことがとても良くないことだとお伝えしたい、と美紀子さん。

隠せば隠すほど自分にマイナスのエネルギーがかかるので、自分にいかにオープンにできるか。

全部100%オープンにしている人はいないけど、できればできるほど自己開示できる。

自分がオープンになればなるほど首尾一貫。ストンと1本の糸に繋がってくるんだそうです。

そうすると外と繋がれる。自分に繋がれるからこそ外に繋がれる。

いいことがいっぱい降ってくるのだそうです。

 

自分がいかにオープンになれるか。

 

心理士になるまでずっと帰国子女だったことを隠していたという美紀子さん。

本当に失敗したな、と思ったのだそうです。

叩かれても叩かれても言っていくべきだった、言わないと自分の気持ちがわからなくなる、と美紀子さん。

帰国子女じゃなくても、例えば一人っ子だった…など、隠しているのだったら、それはいいことではないので、話せるだけ話した方が人生絶対にプラスです!とのことです!

 

うちの子の場合はそのパターンにはまらないのかもしれないんです。

というのは見た目がちょっと、ハーフちゃんというか、すぐわかるので…そういう風に受け取られるんですよ。「外国にいるのかな?」とか「外国を行き来してるのかな?」とか。

そっちの方がちょっと楽ですよね。

小さい時そういう風貌だったらよかったなと思ったこともある、と美紀子さん。

うちの娘は逆で、一時期私と一緒にアイルランドに来たりすることはあっても小学校卒業するまでは日本で、日本が主だったので、逆。

だから「日本語わかる?」とか言われたら傷ついてましたね、本人は。

ハーフの子はそこを背負っていて、本当にキリがないけど。

 

「隠さない」というのは親の方もある程度根明な覚悟がいりますね。

自分側にグッと寄せてあげないと。

親がオープンであることの素晴らしさを伝えてあげてほしいな、と美紀子さん。

 

学校って環境が過酷ですよね。

大人の世界も汚いけど、子供同士って容赦ないから隠しちゃうんですよね。

帰国子女でイジメにあったことない人ってほとんどいないと思います。
美紀子さんも小学校3年生の時総スカンにあっていたそうです。

名古屋だから、っていうのもあるかもしれないけど…ちょっと意見が合わないと「それって外国が長いから?」とか言いそうだもん。

それってすごいネガティブでお互いに全く良くないことなんだけど、そういう「志の低いことは言わない」っていうカルチャー・ルールがそこにないと厳しいですよね。

アメリカは皮膚から何からみんな違うから、そういうことはそんなにはないと思う、と美紀子さん。だからそういう文化圏と同調文化の違いだと思うんだけど、親が違っていいってことを伝えてあげるだけでも違うのだそうです。

学校は厳しいかもしれないけど、家に帰ったら「本当に楽だな」と思えればそれでいいですよね。

 

ドラマの世界だけではないんだけど「自分のために立ち上がる」のをアメリカをはじめイギリスもすごく奨励してますよね。

例えば女の子が小さくて、大きい男の子・女の子にいじめられていたとして、それに対してパンチを食らわすとか。

本当は暴力だからダメなんだけど、心の底では親とかが「イエ〜イ!」とかって思ってる、みたいな。こっちだとすごいあるんです。

親に「よくやった!」とかいって実は褒められて。先生の前で「暴力はいけませんね」とかって言って。でもちゃんと親がその子を守るというか、そういうのがある程度徹底してると思うんだけど。

その辺りが、日本は親が結構綺麗事を言うというかね。「暴力はいけないから」とか。自分を守ることもできないし、かといってイジメてくる人たちに何かやってくれるわけでもないし…っていうとその子は居場所がなくなっちゃう、っていうことはすごく思いますね。

もちろん暴力はいけないけれども、なんでも許されると言うのが家庭・家っていうのが根本的にみんな必要なんですよね、と美紀子さん。

私は美紀子さんと違う立場なので言ってしまうと「やり返してやれば?」って思う。

そんなので悩んで自殺しちゃうくらいだったら「やってやれ!」って思いました。

なかなか日本では言えるような発言ではないですが。

でも、やり方は考えてね、ってことだけど…。でもそこは悩む値打ちがあるじゃないですか。

「どうやってやり返してやろう?」と思って。

でも、できれば親とかにも波紋が呼ばないように。例えば殺しちゃうとかっていうとまずいわけですよ。やりすぎだし。そうじゃない、ギャフンと言わせるような。

要は何を求めているかというと、その人たちが自分をイジメなくなればいいわけでしょ?

そこが止まる分だけギャフンと言わせるのだったらいいわけで。

それも一つの自己防衛ですからね。

 

「イギリス現地からお届け・Colloquial English」のコーナー

 

今日の表現は bat an eyelid です。

 

意味は、直訳すると「瞼をパチパチさせる」ということ。

瞼が eyelid で、パチパチさせるが bat です。

慣用句で「驚く」ということです。

「目をパチパチさせて驚く」という感じですね。

 

She batted an eyelid.

「彼女が驚いていたよ!」という感じです。

 

自分の時は

I didn’t even bat an eyelid.

「全然驚きじゃなかったよ」

のように使います。

 

「驚かないでくださいね」は

Don’t bat an eyelid.

Without batting an eyelid ~

「驚きもせず〜」という使い方もあります。

 

これは口語で、友達同士のやりとりなどで使えることはあると思うけど。

失礼ではないけど口語です。

ギリギリラインで、お堅い論文とかでは使わないかもしれない。

 

次のエピソードは土曜日に配信されます。

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