こんにちは。イギリス在住会議通訳者 の平松里英( rielondon )です。
今回は、アメリカでの店頭受取サービス”カーブサイド・ピックアップ”について掘り下げてお話しします。
”カーブサイド・ピックアップ”は、クルマ社会のアメリカで広がりつつある、新しいサービスです。
事前にネット注文で決済していた商品をクルマで店舗に受け取りに行き、クルマから降りずに駐車場で商品を受け取れるのだそう。
サービス自体もイギリスでは珍しいのですが、”カーブサイド”や”ピックアップ”という表現も、イギリスではビックリするような違う意味があるようで…ニュアンスの違いが面白いです!詳しくは本編でじっくりお聴きください。
この番組ではイギリスやアメリカの英語表現や現地での様子についてご紹介いたします。
また、英語の勉強に関するご質問やご相談を受け付けています。
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ロンドン発・英語よもやま話、イギリスのメディア・会議通訳者の平松里英です。いつものようにアメリカはテキサス州からレギュラーゲストをお迎えしています。
こんにちは。今月のテーマは先週に引き続きまた食べ物になりますけれども、その中でちょっと趣向を変えて今月はお届けしていますけれども。先週はテイクアウトのお話でしたね。
いろんな種類のテイクアウトがあって、みたいな話をしてたんですよね?
そうですね。その中で、私初めて聞いて、その言い回しって違うものじゃないのって思ってしまったんですけども。先週の最後の方にチラッと伺ったカーブサイド・ピックアップ。
カーブサイド・ピックアップ、そうですね。私も最初知らなくって、しばらく日本に帰ってて、アメリカに戻ってきたら出来てたっていう。だから最近のものじゃないかと。ここ数年っていうか、最近のものではないかなと思ってるんですけども。アメリカって広いじゃないですか。
はいはい、広いですね。州だけでも51?ありますもんね。すごいですよね。
だから車社会ではあるんですけれども、特に全国に展開しているチェーンレストランとかそういうとこ行くと、駐車場がまずレストランごとにあるじゃないですか。その駐車場の中に普通の一般の店内で召し上がるお客様専用の駐車場と、あとお持ち帰りの専用の駐車場と、あとカーブサイド・ピックアップの駐車場があるところがあります。
カーブサイド・ピックアップって事前にネットとかで注文しておくんですよね。
で、ネットとかでこれとこれとこれお願いしますって注文するとその注文の時点で自分が乗り入れる車の種類を指定する設定があってですね。例えば緑のホンダで行きますとかそういうような。セダンで行きますとかね。白のワゴン車で行きますとかそういうようなのを指定する欄があって、それで指定してから取りに向かうんですよ。
取りに向かって駐車場の専用の駐車場に乗り入れると、多分モニターカメラかなんかで店内の人が見てて。白のワゴン車が来た、みたいなのを。そうすると、もう準備してあるんですよね。全部入ってたのを持って、店員さんがお店の中から駆け出して来ると。食べ物を持って。お会計も全部車に乗ったままドアのところで済ませるんですね。運転席の窓を開けて、そうすると食べ物を渡してくれて、お会計の請求書もそこでくれて。もうクレジットカードで決済は済ませてあるのであとはサインすればいいだけなんですけれども。
じゃなかったらね、ちょっとお釣りが足りなかったとかなんとかっていったら、またお店に戻ってなんとかでって結構煩雑じゃないですか。それってでもいわゆるドライブスルーでなんとかなるわけじゃないんですか?
ドライブスルーの進化系だと思います。ドライブスルーだとこっちが一定のコースに沿って走っていかないといけないじゃないですか。カーブサイドはカーブサイドだから路肩っていうか車停めるところに停めてると店員さんが全部パックしたやつを持って車の方に走ってくる。
駐車場があって、その駐車場の中にはお店で普通に時間をかけて食べるお客さん用の駐車スペースと、先週お話したコレクションって、イギリスだったら言う、デリバリーの反対、取りに来る人用のピックアップのがあり。それとは別にこのカーブサイド・ピックアップがあって。これだと道路に一時的に停めておく、停めてない?運転手は外に出ない?出られないからか。そこで駐禁切られちゃうんだ。
でもまあ実際には普通の大きい駐車場の一部がそこに割り当てられてカーブサイドピックアップ用に割り当てられていることが多いですね。多分何が違うかっていうと、カメラが付いていると思うんですよ。そこの駐車場の部分は店員さんがお店の中から見れる。走っていかなきゃいけないから。
でもそれっていうのは先ほど言った、店内で食べる人とピックアップ用のと同じ敷地だったりするんですか?
そうですね、同じ敷地です。でもカーブサイドとかテイクアウト専用の駐車場はやっぱり建物に近いところにありますよね。
なるほど。例えば、私今想像してるんですけど、どこかに買い物に行きました、で、身障者用のスペースってお店から一番近いところにあったりするじゃないですか。例えばあんなような距離感のところとか位置関係のところにあって、実は店内から出て来なくってもカメラで来たことが確認できるよみたいな?確認できるよっていう、そういうサービスってことですね?そしたら出てきてくれるっていう。
うん、そうだと思います。多分、新しいっていうのはカメラが付いてるからとか、そういうことなんじゃないですかね。だから通勤の帰りに、会社出る前に注文しといて帰り道寄ってピックアップして、帰って食べると。
なるほど。そうやって言われると確かに便利な気がする。それイギリスだと私が知らないだけかもしれないけれども、まず聞かないですね。せめてお店の中まで来なさいよみたいな感じがあるっていうか。
車から降りないで全部済んじゃうからなんかね。非常に至れり尽くせりなんだけど太りそうですよね。
なんかちょっとそういう感じが。あとイギリスの場合って路肩に停められるところと停められないところと。それは日本とかも同じですけど。要はできないじゃないですか、そういう風に。停められるとこだったらお金払わなきゃいけない。時間帯とかにもよるんで全然フリーで停められるところもあるし、色々ですけど。その辺がどうなのかなっていうんで。ってことはですよ、少人数で回してたらできなくないですか?
うんそうですね、きっとね。ある程度の規模がないとできないんじゃないですかね。
なんかそんな感じに聞こえますよね。少なくとも作る人とレジにいる人と、もう一人いないと厳しいっていうか。
そうですね。でも週末のピークとかになるとその辺りも混んでて、カーブサイド専門に駐車場に待機してる。ヘッドセットつけてね、待機してる人とかがいたりします。
すごいな。それ聞いちゃうと、カーブサイドっていう言葉がまず私、ギョギョってギョッとしながら聞いてたんですよ。先週カーブサイドとか聞いた瞬間に「なんじゃそれ?!」っていうのと、ピックアップって言葉聞いて「それ食べ物かよ!」って感じがしたんですよね。
何かっていうとですね、カーブサイドって言わないんだけども、イギリスだとKerb crawlingって言葉があって。
そうそう…で、Kerb は同じですよ。その道の縁石のところとかあの辺をずーっと、歩道に沿って。這うって何っていうと要は夜ね、車がノロノロノロっと道路を女の子と物色しながらですね…
そうなんですよ。かなりいかがわしいんですよ。これ犯罪だから。
そうそう…まあいわゆるCall girlっていうCall girlは電話か。でも、売春のお姉様たちですよ。
まあ素人さんだったりするのかもしれないですけど。まあそれはちょっと置いておいて。
そう。でね、運転してる、通り過ぎないで。要は女の子たちを品定めしてるからノロノロと動きますよね、車が。映画なんかでもよく見るじゃないですか。アメリカ映画にもよく出てきますよね。あの感じですよ。あれやっちゃダメなんですね。
全然違うんで、CurbとかPick upとか聞いて、Pick upもそうですよ。Pick upって、アメリカもそうかもしれないですけど、Pick upって聞くとやっぱ女の子ナンパするみたいな。
え〜!いや、Pick upは車の送り迎えで迎えに行く時Pick upですよ。
もちろんそれも確かにPick upって言います。I pick you upって言う。まあ言うけど、そこのちょっと裏側にそういうニュアンスがあるから。Pick upだって!みたいな感じだった。
そうですか。だからPick up、拾う時はPick upですよね。ならないのか?
なるほど。日本語でもお持ち帰りって言ったらもちろん普通は物を持ち帰りするんだけど、もう一つ違う意味の時ってあるじゃないですか。
うん、なんかPick upだって〜みたいな感じ。Pick upってそうよねって、迎えに行ったのよねってことですよ。そうそう…そんなイメージがあるんで。カーブサイドでピックアップでって言われたら「え、食べ物じゃないんじゃないの?」っていう。
そうそう…そんな気がしちゃいましたね。あの、聞いてみたんですけどね、こっちにいるアメリカ人の、もうイギリスが長い子なんですけど。先週その話を伺ったので、ちょっとちょっと、って聞いたら最初やっぱり彼女もギョッとしてて。ちょっと説明したら「あ、わかったかも」とかって言ってて、そうじゃなかった時に「Curbside pickupって知ってる?」って言ったら「アメリカではあるらしいじゃん?」みたいなこと言ったら最初「え〜」みたいな。
うん、新しいと思います。だって私最初アメリカに戻ってきた頃全然わからなかった。ギョッとしました私も。
そうですよね?聞いてやってみたら「あ〜これか!」って感じでしょうけど。
そうそう、あとなんか大きい駐車場があるところに多いんじゃないんですかね。だから、ひょっとしたらニューヨークとかそういうところにはないかもしれません。
なるほどね。アメリカは本当に国が大きいので地域性はすごくありそうですよね。同じ州の中でもテキサスなんかおっきいじゃないですか。
確かに。車社会ならではの、発展してきた文化というか。そういうトレンドもあって不思議はないですよね。
ってことは、車から出ないしお店に入らないけれども、感覚的には、感覚というかカテゴリー的にはCollectionってことですね?
そういうことなんですよね。イギリスだと、Take awayの話なんですけど。結構最初に「お店の中で食べますか?それとも持って帰りますか?テイクアウトしますか?」って言われた時に、本当はお店の中で食べたいし飲みたいんだけれども高くなるので、お店で飲み食いすると。値段が。
ん?それはチップがあるからってことですか?
[speech_bubble type="std" subtype="L1" icon="rie.png" name="里英"]いや、別なんですよね。チップはチップでもちろんあるんですけど。これもね、いくら出したらいいのかどういう風に払ったらいいのか、今現金ないしみたいな感じでちょっとなかなか難しい部分もあるんだけども。VATっていう付加価値税ってあるじゃないですか。この関係じゃないかなと。税金の関係ですね。
みたいなもんなんですけど、要はTake awayするんだったら贅沢じゃないけど。これは私の勝手な想像というか、解釈ですよ。けれどもお店の中で食べるんであればそれは付加価値が付くのでお金がかかります。今はイギリス20%なんですよ。付加価値税がいろんなものにみんなVATってつくんですが、20%もはついてなかった気がします。
そうですそうです。だから20%ついてないんだけども、ちょっとこれ確認してみないとわかりませんけど。私が前税金関係のことで、このテイクアウトとか関係ないこと調べてたときに、いくら以上売り上げがある場合はVATを登録しなきゃいけないって義務があって、税金を納めないといけないんですね。その税金を納めるときの仕組みはどうなってるかというと20%のうちの半分を納めればいいんですよ。だから10%ってことですよね。その20%取るんだけどもその残りはっていうと、その人・その会社に入るんですよ。取ってる方の会社に。その取ってる方の会社が別に義務で払わなきゃいけない分だけはお取りして、払ってもらって、お客さんに、自分たちはお代だけもらえればいいですよっていう考え方なんであれば20%は取らないですよね。10%。
じゃあね、100ポンドお食事をしました、っていうような状況でTake awayだったら100ポンド+税金?
まあサービス料が取られたりとかチップだったりしますよね。
これがお店の中で食べるとどれぐらい料金違うんですか?例えば100ポンドのお料理だったら。
例えばそれがTake awayできるのに、できるけどオプションとして中で食べることを選んだと。それで追加で取る方針にしているお店だったんならば多分110ポンドとか。最低110ってことですよね。10%だから。多ければ120ですけど。さすがに120は取らないかも。サービス料って取りますからね。結構請求書来てみたらちょっと高いんだけど、みたいなのが普通ですけど。
そうですか。請求書来るまでわからなかったりするわけですよね?
そうですね、頼んだまんま。要は込みになってるところもあれば、「外だったんだ」っていうのもありますね。そんな感じとかですよ。
じゃあどうしてもTake away、テイクアウトの方に行っちゃいますね。
そうですね。ウエイターさん乃至ウエイトレスさんが持ってきてくれた金額を見て「え」みたいな感じ。チップもそこでカードリーダーに入れるのか、入れないのかとか、現金で出します。私なんか結構現金で出しますって言うんですけど。でチップを置いていくみたいな感じとか。
だと思いますね。例えばそれで取るようにしてるのか、込み込みで値段を出してるのかどうかっていうのはお店によると思うんですけどね。
うん。特にコーヒー屋さんでそうだっていう。要はチェーン店とかで大きく展開してるところですけど、そこは少なくともそうだと思いましたね。値段が違います。だから値段表示のところにも、イートインの場合はいくら、アウトの場合はいくら、みたいな風に載ってたりしますね。
店内だとお飲み物とかも継ぎ足してくれたりとかしますしね。そういうところは。
そうですね。確かにお水持ってきてくれたりとかもするんで。その辺が違うかなって気はしないでもないですけど。う〜ん、やっぱりそれでも、「う〜ん」ですよね。だから、うっかり中でとか言ったら「値段が上がっちゃった!」って最初だったら慣れないうちは思ったりするかもしれないですよね。
そうですか。イギリスはソフトドリンクとかはお代わり自由ですか?
いや、普通はそうじゃないと思います。そういうお店もありますよ。
そうですか。こっちはほとんどソフトドリンクはお代わり自由ですね。というか無制限に持ってきます。こっちがいらないって言わない限り。
それはないですね。フリードリンクっていうオプションがあって、それを注文した人であれば、自分で行くとかならあると思いますけど。それも別に一般的ではない気がしますね。いわゆる普通のレストランっていうんですか。ちょっとアメリカンなお店とかだったらそういうのもありそうな気がするんですけど。アイスクリームとかもセルフサービスとか。サラダバーがあったりそういう感じですよね、例えば。そういうんじゃないお店だと別々。いちいちお金かかってたと思います。
そうですか。じゃあアメリカが変わってるのかな。日本とかもお代わりとかはお金別にかかりますよね。
ね、どっちが多いんでしょうね。結局その言葉の違いの話がさっき出たじゃないですか。Curbっていったら道路っていうか、道のどこを示すかっていうのはイギリスもアメリカも似ているんだけれども、かなりニュアンスとかが違うっていう話で。
前ね、はなさんと話をしてた時にウエイターとかウエイトレス、アメリカだとあんまり…
ウエイターとか言わないですよもう。Serverっていいます。
って感じ。日本語だったら、サラダを付けたりちょっと大きめのCutleryっていうんですかね。あれがサーバーっていったりするじゃないですか。こっちって。給仕のための。
いや〜そうなんですよ。Politically correctみたいなので性別のある英語。WaiterとかWaitressとか。そういうのが廃止される傾向があるようで。ほら、スチュワーデスさんがキャビンアテンダントに変わったりとかしたじゃないですか。あんな感じなのかなと思うんですけれども。Waitress、Waiterはもう使わなくなって。みなさん一律男も女もServer。
いや〜Waitress、Waiterって言わないんですね。しかもこのServerって人間じゃなくて物ってイメージがあるんですけど、私の中では。これが人ってことですよね。
この辺の英語の違いはじっくりまた伺いたいので、来週詳しくお話を伺うってことでよろしいでしょうか。
今週はカーブサイド・ピックアップのお話を中心に伺ってきましたけれども、また来週もお楽しみに。
この番組ではみなさんからの英語の勉強に関するご相談や質問を受け付けています。番組内でお答えしていきますのでお気軽にどしどしお寄せください。
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