こんにちは。イギリス在住会議通訳者の平松里英(rielondon)です。
【読むポッドキャスト】008.外国で日本企業で働く場合
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「日本人の英語を変える!ポッドキャスト」
008.外国で日本企業で働く場合
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今日のテーマは「外国で日本企業で働く場合」のポイントです。
駐在で行く場合か、私が経験したように現地採用なのか…
これは現地採用なのか駐在で本社から飛ばされているのかによってかなり違いがあると思うんですが、海外にある日本企業の拠点で働く場合、っていうことですね。
以前お話しした「現地にある現地の企業」と違い「現地にある日本企業」ということなので
そこで本社から飛ばされた、駐在でいらっしゃる方とかの難しいところっていうのは
日本の本社からの指令とかルールっていうのと、現地のルール両方を踏襲しなければいけないような、両側からの圧力がかかるっていうのが特徴だなと思います。
捉え方によっては両方から圧力がかかることによって板挟みになっているという感じです。
私は現地採用でしたけど、それでも日本人でしたのでやっぱり無関係ではいられないんですよね。
しかも通訳とか翻訳というポジションで関わっているので、結構上の方の人たちとのやり取りに通訳で入ったりとかしますから。
業務の方も外から入っている通訳ではなくて社内通訳として入っているので、フリーランスで外から客観的に入るのとはまたちょっと違うんですよね。
だから「難しそうだな」というのは業務の方でも。
私も業務を持っていましたけど、もっと本社側に関係ある業務を担当している方とかだと、現地の人に理解してもらうために、とか「うん」と言わせるために本気でどうしたらいいかとかいうことに悩んだりとか、逆に現地の方から吸い上げた意見とか不明点とかを本社の方に投げ返すのが難しいんですよね。
杉原さんも知り合いの駐在の方の話を聞いたりすることがあるようで、やはり同じような悩みを抱えている人が多いようです。
では悩みを抱えている時、どういう風にするとうまくやっていけるのでしょうか?
私はグレーな感じにしておかないのがいいと思うんです。
現地採用の人や本社から飛ばされている人も含めて現地で日系企業で働いている日本人、これで外様か譜代によって分かれるんですよ。
現地採用だと外様な感じなんですけど。外様とか譜代っていうことはわからないにしても、現地スタッフも気づいているんですよね、そんなことは。
また、日本なら日本の本社からの指示とか色々があるから、現地だけの企業とかとは違うんだっていうことはわかっているので、それはコソコソしなくていいし。
その人たちとビジネス面で付き合っていくときに、自明のことにしてていいと思うんですよね。
そこで言いにくそうにしたりとかしないで、サクッとやった方がいいんじゃないかなって思いますね。
それはそれとして、それとは別の部分でもっとコミュニケーション取れる。
取ってOKなところってあるじゃないですか。
例えばこちらだと、月に1回BBQだとか。そういう「みんなで仲良くなりましょう」チームビルディングのなんか…とかって結構あるものなんですよ。
そういうときに近づいて来られて「変なこと聞き出されたら嫌だから」とか遠ざけるんではなくて、もっと入っていっていいと思うんですよね。
もっと深い人間関係を作っていく努力をする方がいいと思います。
口で言うほど簡単じゃないよね、って言われるとそうなんですけど。
習うより慣れろっていう部分もかなりあるし。
会社のBBQとかランチとかあったときに「会話が続かないよ」って結構悩まれると思うんですね。
私も同じような悩みを最初は持ってました。
なぜかというと、知り合いじゃないので何を話していいのか、逆に何を話してはいけないのかとかちょっとわかりづらいじゃないですか。どうやったら盛り上がるの?みたいな。
最初はお天気とかから入っても全然いいんですけど。
「今日は雨だね」とか、BBQやってるんだったら「今日は暑いね」とか、そういうパターンですかね。
そういうところから「ご結婚されてますか?」とかそんなこと言わなくていいわけで。
他の人との話をなんとなく聞いてると、その人との接点みたいな、共通点って見えてくると思うんですよ。
似たような趣味だったりとか、特に趣味じゃなくてもその人が「〜に行ってこんな映画を見た」って言ったんだったら、自分もたまたま見たんだったらその話とか。
その映画を見ていなかったとしてもその監督を知ってたら「その監督の〜は〜だね。〜だったよね。」みたいな話をすると、ちょっとずつ接点っていうのが、その面積っていうのが広まっていくと思うんですね。
お互いの共通点を探してそこから近づいていくことはすごく大事で、これは英語だけに限らずコミュニケーション全般に言えます。
あとは、体が話す相手の方を向くとか。ちゃんと体、顔も。体だけじゃないし、顔だけでもない。そちらの方を直角に向けるっていうの大事ですよね。
自分も相手がそうしてくれたらそう感じると思うんです。「あ、こっち向き直って聞いてくれてる!」って気がするじゃないですか。
表面的なコミュニケーションじゃなくて、深いというか、近づこうとしているのを感じますよね。
コミュニケーションって、言語のコミュニケーションと非言語のコミュニケーションがあって。実は一説によると、非言語後ミュニケーションの情報量の方が圧倒的に多いと言われてて。なのでそういう「向き直る」とかね。
話す内容は実は重要じゃない、みたいに言いますよね。そんな実験とかもあるじゃないですか。
というぐらいなので、目は口ほどに物を言いますから。
目とかで本当に関心を持って相手の話を聞いている時ってわかると思うんですよね。
そういう気持ちを持てば体の向きも感情も変わってきますよね。
本社からの指示とかがあってその部分が話せないとか、会社で決まったルールとか色々あるでしょうからね。そういうの相手も薄々わかっているわけだから。
例えばそこでも突っ込んできた場合。「ここはもう話せないんだよね」っていうことになったらもうサクっとそこは「ごめんなさい、そこは話せないんで」っていうことをニッコリ笑って言えばいいと思うんですよ。
冗談みたいにしてもいいと思いますよ。「無理無理、そこはダメよ」って言ってもいいと思うし。やり方次第だと思うんですよね。
なんとなくグレーな感じでモゾモゾ…って避けるばっかりじゃないと思います。
上手な人もいましたよ。若干名でしたけど。関係構築ですよね。
会社の一個人としてというのも大事だと思うんですけど、人間同士・個人同士の付き合いをするという姿勢ですね。
特に現地の日系企業で働いていたときに思ったのは、確かにその会社にいたら「〜社の平松里英」だったりするんです。相手の人も「〜社のジョンさん」とかなんだけど、ずっとその会社にいる可能性って少ないじゃないですか。
そうすると、その肩書きの部分を外した本人同士の付き合い・関係構築が大事なんだなって気づかされましたね。
日本人は必ず「〜社の〜です」みたいに言うのをよく聞きますが、英語だと違いますよね。
遠心的か求心的かっていうところだと思いますけど。
住所なんかもそうですよね。日本だと県から書いて、番地が最後。英語だと反対ですよね。
発想が逆さま・反対なんです。
英語だと肩書きって「〜です。〜の部署です。〜の会社です。」という順番ですよね。
「誰々です」から始まっているので、そこの後ろ側が変わる可能性っていうのは大いにあるわけで。今度ばったりどこかで会ったら「今どこで働いてるの?」なんて会話をする可能性は結構あるわけじゃないですか。
その時のことを思い浮かべられる方がいいかもしれないですね。関係構築は。
今もそうですけど、日本企業がグローバルになっているので今後駐在などが増えていくと思うので、今回のお話はマインド的な部分でお役に立てたのではないでしょうか?
日本人の英語を変える!発音改善コースについて
こちらのコースでは、英語だけではなく今回のようなマインド的なお話もしています。
流れの中で当てはまるところなどを見つけて、こういうお話も是非させていただきたいなと思います。
結構相談を受けることが多いというのもあるんですが、そもそもこの「日本人の英語を変える!発音改善コース」を始めようと思ったのはなぜかというと、日本人は英語が下手と言われる。
英語が下手、ってどういうことを表しているかというと、それもわかりづらいよねっていうこともあるけど、コミュニケーションが下手だなって思われてると思うんですよね。
コミュニケーションってもちろん発音とか英語力ってあるんだけど、それだけじゃないじゃないですか。
何を伝えるのか、何を伝えようか決めるのか。そこまでに至るのもそうだし、それをどういう順番で、どういうニュアンスでとか、温度感で、どのタイミングで伝えるのかでも、コミュニケーションってすごく要素がいっぱいあると思うんですね。重要な要素が。
同じメッセージでもランチタイムに伝えるのと、ミーティング中に伝えるのと、夜9時過ぎに電話して伝えるのと全然変わってくると思うので。
そういったところとか結構総合的なものだと思うので、その辺も含めて。
英語力ももちろん、コミュニケーションとは何か、というものを学べるコースになっています。
一緒に話し合いをしながら探っていって、見つけていきましょう!
私が大上段からお伝えするというより。もちろん私がこれまでの数十年の中で出てきたこととか「こんなことがありますよ」みたいな形で、おこがましいですけどアドバイスをさせていただけることもあるかなと思いつつ、みなさんとお話しできたらいいな〜なんて思っています。
これは体験セミナーとかでお話ししたりとかしてるんですけど、これの詳細はウェブサイトの方にございますので。是非ご覧いただければと思います。